講座タイトル岩手県の野生生物
開催日時:令和5年5月20日(土)13:30~15:00
開催場所:環境学習交流センター
講師:岩手県環境生活部自然保護課 主任主査 菊地 賢氏
参加者:一般13名・スタッフ6名 合計19名
【講座内容】
Ⅰ 岩手の自然と生き物
・岩手の豊かな自然
私たちの身近にある自然(岩手山・八幡平・北上川・三陸海岸)
・岩手の希少な生き物
種の保存法(イヌワシ・ゴマシジミ・ハヤチネウスユキソウ・イワテセダカオサムシ・ゴマシジミ は卵を特定の植物にしか生まない)
ヤシャビシャク(樹上に生える希少な生き物出会えたら幸運な生き物)
・県の取組
鳥獣保護センターでの救護(主に白鳥が多い)
Ⅱ 生き物と人を取り巻く問題
・野生鳥獣による被害
イノシシ・クマによる被害
野生鳥獣による農業被害が4億円程度発生
ニホンジカ岩手県推定H24年4万頭から平成30年度末10万頭
・希少野生動植物の生息環境の変化
・外来生物の侵入、繁殖
クマに出会わないために山に入るときは・・・
山はクマの家ということを意識する。
・県の取組
被害を防ぐ取組のお手伝い
捕獲する人を増やす(若手の狩猟者向け講習会の開催)
・生き物と人を取りまく問題
生息環境の変化
外来生物の侵入、繁殖 特定外来生物が入り込むととにかく生きる力が強くて増える。
(オオハンゴンソウ・オオキンケイギク)
もとからいる生物が食べられてどんどん減る。(ミドリガメ・アメリカザリガニ)
・ワンヘルス
人と・動物と環境のすべてが同じように健康であることが大切。
自然の恵みへの感謝!豊かな自然を未来の子どもたちへ
会場にはシカの頭骨・タヌキ・キツネ・アナグマの毛皮を展示
参加者の皆さんには毛皮やシカの角に触れる時間を設け感触を確かめていました。
かなり立派な角です。
講座は希少植物と希少動物についてわかりやすく説明頂きました。
動物との共存を望む一方で動物による農業被害の問題点など一筋縄ではいかない問題点も多く駆除といった方法で数を減らすことも行わなければならない。
質疑応答の時間では参加者の皆様から活発に質問が出され、さらに知識が深まった講座となりました。
雫石町から参加の高橋さんからはチョウセンアカシジミの保護活動について報告と岩手県への要望が出されました。希少植物の保護活動も数が多いためすべてに手を付けるのはなかなか難しいようです。
知識が深まるとともに「私たちができることは何か?」考えさせられる講座となりました。